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コンサルタントという職業

2017.03.16

T.K



コンサルタントという職業に就いて十有余年。コンサルタントという職業はなかなかつかみどころのない職である。コンサルティングファームに在職すればコンサルタントなのか、MBAや中小企業診断士などを取得すればコンサルタントなのか、はたまたコンサルタントと名乗ればコンサルタントなのか。自分がコンサルティングファームに就職した頃は、大前研一氏などの第一世代が認知されてきた頃であり、まだまだ認知度が高いとは言えなかった。しかし、今日では難関大卒でも新卒でコンサルティングファームに入るようになり、また様々なサービスを提供する企業がコンサルティング業を名乗るようになっている。

 これは2つの意味で「コンサルタント」の存在が変容したことを意味する。

 ひとつは、「助言すること」の付加価値が多様化し、産業の専門化・高度化の中で専門的助言が多方面で必要とされているということである。法律、財務会計はいうまでもなく、建設、システム開発、金融・資産運用、転職、旅行等々、さまざまな「コンサルタント」が存在する。そして専門的な知識を活用してクライアントのニーズに応える。この点で第三次産業のあらゆる業種はコンサルティング業となりうるともいえる。

 もうひとつはゼネラルな経営コンサルタントの存在意義の変容である。情報アクセスが容易になり、多様な専門コンサルタントが増える中で、従前のような普遍論ではゼネラルな経営コンサルタントの価値は見出しにくくなっている。いわゆる戦略系ファームが専門化を進めたり、非戦略系ファームと統合したりしているのはそれを表している。

 しかし、経済環境が複雑になるほど総合的な判断力はむしろ重要となっている。その意味で、「コンサルタントの真の高度化」という文脈で、両者は統合的に考えることができる。すなわち、専門コンサルとして特別な知識や技術を駆使してその領域での最適化を進めていく中で、クライアントにとっての本当の利益は何かを考えるようになるということである。当初の専門がどこであれ、クライアントの「助言者」としてその全体最適を考えることができるようになることが必要と考えるのである。もちろんこれは専門コンサルが専門領域の知識や技術をとことん突き詰めて専門を高度化すること否定するものではない。それはテクニカルな意味で非常に重要である。しかし、クライアントが全体としてハピネスにならなければ部分のハピネスの意義は半減する。

同様のことは科学研究の社会的意義、金融取引の伝染的影響、医療技術の進歩など現代のさまざまな領域で言えることである。コンサルタントとして年月を重ねてきた今、多様化・専門化の著しいコンサルティング業界だからこそ、全体を見据えた助言者となりたいものである。






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